家の階段のバリアフリーやリフォームに掛かる費用の相場とは?

家の階段は使用頻度が高い場所でもあるので、15~20年くらいの年月が経っている場合にはきしみや歪みなどが現れやすくなります

そのため、階段を新しくリフォームする人も多く安心して暮らしていくためにも階段は早めのリフォームが必要です。

また、足腰が弱ってしまうと階段の上り下りにも負担が掛かってしまうため、手すりなどのバリアフリーリフォームも必要となってきます。

 

そこでこちらでは、家のバリアフリーリフォームや新しく階段を設置する場合の費用を紹介していきます。

また、住宅に設置することができる階段の種類なども合わせて見ていきましょう。

 

階段のバリアフリーリフォームに掛かる費用とは?

まずは階段のバリアフリーリフォームを行う場合の費用や相場を見ていくことにしましょう。

 

滑り止めシート・マットの費用は1~2万円

階段のバリアフリーリフォームの中でも手軽でコストがあまり掛からないものには、滑り止めのシートやマットを敷くリフォームがあります。

設置費用は1~2万円が相場で、滑り止めシートを敷くことだけでも足元をしっかりと踏ん張ることができるため転落などを未然に防ぎやすくなります。

業者に頼まなくても設置することもできるので、滑り止めシート本体の費用だけのコストに抑えることができます。

 

手すりの設置の費用は7~10万円

階段のバリアフリーリフォームの中でも手すりの設置は需要が高く、滑り止めシートと合わせて行うとより効果的です。

手すりの設置費用は7~10万円が相場で、手すりの素材などに特にこだわりがなければおよそこの辺りの費用で設置することができます。

 

手すりの設置費用の内訳としては手すり本体の代金がおよそ2~5万円で、基本工事費が3~5万円となっています。

また、手すりを設置する場合には下地がしっかりしていなければ設置できないので、下地工事が必要の場合にはさらに2~5万円が工事費用にプラスされます。

その他にも、階段の片面だけに設置する場合と、左右両方に設置することでも費用が変わっていき、階段の幅が広ければ左右両方に設置することができるのでより安全性を高くすることができます。

 

昇降機の設置費用は50~150万円

階段のバリアフリーリフォームには昇降機を設置するものもあり、そのときの設置費用は50~150万円が相場となります。

階段の昇降機の種類は大きく分けると「直線型」と「曲線型」の2つあり、階段の形状によってタイプが分かれます。

一般的に直線型の昇降機の方が安く本体と設置費用を合わせても50~60万円で設置することができます。

 

一方、曲線型の昇降機は100~150万円が相場となっていて直線型と比較するとだいぶ高くなってしまいます。

曲線型が高くなってしまうのは、本体の仕様の違いやレールがオーダーメイドになってしまうことが主な理由です。

自宅に昇降機を設置する場合には費用がやや掛かりますが、足が不自由な方でもスムーズな階段の昇降が可能となります。

 

古くなった階段をリフォームする場合の費用とは?

続いて、古くなってしまった階段のリフォームや、階段のデザインや位置を変更するリフォームの費用を見ていきましょう。

 

階段全体のリフォームの費用は10~70万円

古くなってしまった階段をリフォームする場合には、既存の階段の上から新たな部材を重ねてリフォームする方法と、階段全体を取り壊してから新たに階段を架け替えしていく2つの方法があります。

歪みやきしみなどがなく表面の劣化をカバーするリフォームであれば、既存の階段の上から新たな部材を重ね貼りするのがオススメで、そのときの費用は10~20万円となっています。

 

一方、階段の歪みきしみやが激しい場合には既存の階段を取り壊して新しく架け替えするのがオススメになります。

階段を架け替えする場合には撤去費用や大掛かりな大工工事が必要となるので、50~70万円の費用が必要となってしまいます。

また、階段の手すりのデザインや板の木材にこだわってしまうと150万円程の費用は掛かってしまう場合があります。

 

階段の位置を変更する費用は70~200万円

階段の位置を変更するリフォームの場合は、かなり大掛かりな工事が必要となってしまい階段の種類や設置場所によっては200万円前後の費用となってしまう場合があります。

ただ、既存の階段を再利用する場合には材料費が削られるので、柱や梁などの補強工事が必要でない場合には70万円くらいから階段の位置を変更することができます。

また、階段の向きを直進から途中で90度に曲げて間口を変更するリフォームもあり、その場合には50~60万円の費用が掛かります。

 

階段の床板の張替の費用は10~30万円

階段のリフォームのなかでも割合が多いのは、床板の張替リフォームになります。

階段の床の張替の費用は10~30万円が相場となっていて、階段全体をリフォームするよりも安くて手軽に行うことができます。

階段の床をリフォームするには主に「床の板材の張替」と「上貼り・重ね貼り」の2つの施工方法があります。

 

一般的には上貼り・重ね貼りの方が安くなり、床の板の張替の方が高くなります。

その他、階段の床を張り替えるリフォームは滑り止めが付いている板材などもあり、将来のバリアフリーにも備えることができます。

 

階段のカーペットの設置・張替費用は5~7万円

階段のリフォームの中でも最も安くて簡単に見た目をきれいに見せられるのは、カーペットの設置や張替によるリフォームがあります。

カーペットを設置することで防音や滑り止めの効果があり、冬場も足が冷たくなることがありません。

そのときの費用はおよそ5~7万円が相場で、新しくカーペットを設置する場合であれば張り替えるよりも処分費などを抑えることができます。

 

住宅に設置できる階段の種類とは?

最後に、住宅に設置することができる階段の種類を見ていくことにしましょう。

階段の種類や形状によって費用などが大きく異なりますが、家での生活をより快適にさせるためにもライフスタイルに適した階段を設置することがポイントです。

 

直階段(ちょくかいだん)

直階段とは上から下まで一直線に繋げられている階段のことで、リフォームする場合にもシンプルな形状なのでコストを抑えることができます。

ただし、一直線になっているので転倒してしまうとそのまま下まで落下してしまうリスクがあり、高齢者がいる世帯などにはあまりお勧めできません。

スペースが十分にある住宅であれば階段の途中で踊り場を設置することができるので、安全性を考えた場合には踊り場を設ける方がいいでしょう。

 

かね折れ階段

かね折れ階段とは階段の途中で90度に折れている種類のもので、折れ曲がっている場所に踊り場が設けられていることが一般的です。

途中で降り曲がっているので落下してしまっても途中で止まることができて、安全性に優れています。

ただし、十分なスペースがなければかね折れ階段は設置することができず、設置してしまうと他のスペースが狭められてしまうといったデメリットもあります。

 

折り返し階段

折り返し階段とは「コの字」の形状になっている階段のことで、かね折れ階段と同じく途中で踊り場が設けられています

「コの字型」なので階段の上りと下りの間口が上から見ると重なっているため、設計などがしやすく新しく階段を設置するリフォームに向いています

ただし、折り返し階段は180度に階段が折れ曲がっているので、大きな家具などを運びにくいデメリットがあります。

 

らせん階段

らせん階段は名前の通りらせん状になっている階段で、コンパクトな設計の住宅に向いています。

デザイン的にもお洒落なので、既存の階段のデザインに飽きてしまった場合にリフォームされやすいです。

らせん階段のメリットは様々ありますが、主に光を遮断しないことやリビングスペースを広くとれるなどがあります。

一方デメリットもあり、慣れていないと足を踏み外しやすいことや、揺れやきしみが起こりやすいことが挙げられます。

 

カーブ階段

カーブ階段とは階段全体が滑らかな曲線を描いている形状のもので、主にデザイン性が重視されている階段になります

形状が曲線なので設計などが複雑で、階段のリフォームの中でもコストが高くなりやすいのが特徴です。

ただし、オーダーメイドではない規格型のカーブ階段であればかね折れ階段や折り返し階段と同じくらいの費用で設置することができます。

 

階段のリフォームのまとめ

階段のリフォームを行う場合には、デザインを変えたい目的とバリアフリーの目的の2に分かれることが多くなります。

デザインを重視し過ぎてしまうと安全性や機能性などが失われてしまうので、階段のリフォームを行う場合にはできるだけ見た目と安全性のバランスの取れた階段が理想的です。

また、ライフスタイルや家族世帯の構成なども考慮することで、より安全で機能性の持った階段にリフォームすることができます。

 

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