サイディングの特徴とは?補修やメンテナンスの時期や費用を解説!

住宅の外壁にはモルタルやタイルなどがありますが、サイディングボードを使った「サイディング」が今では主流となっています。

新築住宅の7~8割をシェアしていて、価格が安く耐久性の高さから人気があります。

サイディングに使われるサイディングボードの種類は窯業系、金属系、樹脂系、木材系などがありそれぞれに特徴やメリットがあります。

また、サイディングは耐久性が高く経年劣化がしづらい外壁ですが、数年おきにメンテナンスをすることでより長持ちさせることができます。

そこでこちらでは、サイディングの特徴やメンテナンスの時期と方法補修やメンテナンスに掛かる費用などを紹介していきます。

 

サイディングの特徴とは?

まずはサイディングの特徴を簡単に見ておきましょう。

すでに家の外壁がサイディングの場合でも、その特徴を知っておく方がメンテナンスの時期や方法を把握しやすくなります。

 

費用が安く耐久性が高い!

冒頭でも紹介していますがサイディングの大きなメリットは費用が安く耐久性が高いということです。

漆喰や珪藻土などの塗り壁の場合にはサイディングよりも費用は安いですが、すぐに劣化してしまい耐久性があまり良くありません。

また、タイル外壁になるとサイディングよりも耐久性は高くなりますが、それ以上に費用が高くなってしまいます。

一方、サイディングであれば費用と耐久性のバランスに優れていて、見た目もタイル外壁のような美しい家の外壁に仕上げることができます

 

様々な素材のサイディングボードがある!

サイディングは「サイディングボード」というパネルを使っていることが大きな特徴で、専用の金具で壁に張り付けたり引っ掛けるようにして施工していきます。

そのサイディングボードの素材は様々で「窯業系」「樹脂系」「金属系」「木材系」などがあり、サイディングボードの素材によってメンテナンスや補修の時期や費用が違います。

このあと、それぞれのサイディングボードの素材によっての補修やメンテナンスの時期を紹介していくので参考にしてみてください。

 

定期的な補修やメンテナンスが必要!

どのような外壁でも定期的な補修やメンテナンスが必要となってしまいますが、サイディングも例外ではなく定期的な補修やメンテナンスが必要です。

サイディングの補修やメンテナンスは主に「コーキング」という目地の補修「塗装」「高圧洗浄」が一般的です。

その他にも補修やメンテナンスの方法がありますが、こまめに住宅の外壁をチェックすることがポイントです。

 

サイディングのメンテナンスの時期とは?

サイディングのメンテナンスの時期は、サイディングボードに使われている素材の種類によって多少変わっていきます

また、金属系と木材系のサイディングボードでは素材が全く異なるので、補修やメンテナンスの方法も異なっています。

 

窯業系サイディングのメンテナンスは7~13年

窯業系サイディングとは、セメント質と繊維質を混ぜ合わせそれを整形して焼き固めた素材のサイディングボートのことを言います。

サイディングのなかでも人気があり、7~8割程度は窯業系サイディングが占めています。

窯業系サイディングの耐用年数は7~13と言われていて、表面の色褪せやサイディングボートの表面がチョークの粉のようになってしまうチョーキング現象が現れてきます。

 

また、カビやコケなども10年以上経過しているサイディングの場合には現れていることが多いです。

色あせやチョーキング現象の補修には外壁塗装が効果的。
カビやコケなどの汚れに対しては高圧洗浄などのメンテナンスがオススメです。

また、窯業系サイディングに限らず金属系や木材系のサイディングの場合にはサイディングボードの継ぎ目になる「目地」の劣化が起こるため、コーキングという目地の補修工事が7~8年に1回は必要となります。

 

樹脂系サイディングのメンテナンスは10年

樹脂系サイディングとは塩化ビニールなどの樹脂で成型されたサイディングボードを使った外壁のことでアメリカでは主流となっています。

樹脂系サイディングはシーリングという目地の隙間を埋める合成ゴムや合成樹脂を使っていないので、目地の補修が不要となります。

ただ、樹脂は紫外線には弱いため表面の色褪せなどが現れやすく、10年に1回は塗装によるメンテナンスが必要です。

 

金属系サイディングのメンテナンスは10~15年

金属系サイディングスチールやアルミ、ステンレス、ガルバリウムなどの金属で成型されたサイディングボードを使った外壁になります。

他の窯業系サイディングや樹脂系サイディングよりも耐久性に優れていて、色あせやチョーキング現象などがありません。

ただし、金属の弱点はやはりサビ”が主になり、表面に傷が付くとそこから徐々にサビが発生してしまいます

そのため10年に1回の塗装や目地のコーキング補修などが必要となります。

 

木材系サイディングのメンテナンスは5~7年

木材系サイディングは表面を炭化させたマツ、スギ、ヒノキといった木材を使ったサイディングです。

木を使っているため温かみあり断熱性などには優れていますが、水や湿気にとても弱く他のサイディングよりもこまめな外壁塗装を必要とします。

木材系サイディングのメンテナンスの目安はおよそ7年に1回は塗装をするのが一般的ですが、よりこまめに外壁塗装によるメンテナンスを行えば他のサイディングよりも長く使うことができます。

 

サイディングの補修・メンテナンスの費用とは?

サイディングの補修やメンテナンスには「高圧洗浄」「コーキング」「外壁塗装」があります。

ただ、大きなひび割れや20~30年といった長期間の場合にはサイディングボードの「張替」による補修工事が必要となってしまいます。

これらの補修やメンテナンスに掛かる費用を見ていきましょう。

 

高圧洗浄の費用は2~3万円

新築住宅の場合でも外壁は5年くらいたつと雨だれ、黒ずみ、コケ、カビなどの様々な汚れが目立っていきます。

そのため、サイディングも5年に1度は外壁の「高圧洗浄」によるメンテナンスをするのが理想的で、サイディングについたコケやカビは見た目を駄目にするだけではなく目地の劣化にも繋がってしまいます。

 

高圧洗浄を業者に依頼する費用は、1㎡あたり200~250円が相場なので20~40坪の家であれば2~3万円となります。

その他にも高圧洗浄は自分で行うこともできて、高圧洗浄機を購入すればサイディングに付着した汚れなどをある程度洗浄することはできます。

ただ、高い位置などの場合では業務用の高圧洗浄機でなければきれいに汚れを落とすことができないので、隅々まで洗浄するならば業者に依頼する方がいいでしょう。

 

コーキングの費用は10~15万円

サイディングの目地を埋めるにはシーリング剤を充填するのが一般的ですが、そのシーリング剤の耐用年数は7~8と言われています。

シーリング剤が劣化してくると徐々にひび割れや剥離が起こってしまい、雨水などが侵入してしまいます。

そのため、シーリング剤の劣化が起こる前に「コーキング」という補修作業がサイディングには必要になって行きます。

 

コーキングの補修作業は、既存のシーリング剤の上からコーキングする「打ち増し」と、既存のシーリング剤を撤去した後に新たにコーキングする「打ち替え」の2つの工法があります。

コーキングの打ち増しの費用は1㎡あたり500~1,000円になり、打ち替えの場合には撤去費用がプラスされるので1㎡あたり800~1,300円とやや高めの相場となります。

そのため、20坪(外壁面積が約100㎡)の家の場合には打ち増しのコーキングでは5~10万円になり、打ち替えの場合には8~13万円が相場となります。

それぞれのコーキング作業において費用にやや開きがあるのは、使うシーリング剤の耐用年数によって費用がことなり、耐用年数が長い10年以上のものだとややコーキングの費用はやや高めになります。

 

外壁塗装の費用は20~50万円

サイディングの色あせやチョーキング現象などを修復する場合には「外壁塗装」が必要となり、塗装することで腐食や劣化を防ぐことができます。

外壁塗装の費用は1㎡あたり2,000~5,000円が相場となりますが、その他にも足場などの費用も掛かります。

塗装工事の費用は塗料の種類によって違いアクリル系の塗料であれば20~30万円の費用となりますが、ウレタン系やシリコン系といったややグレードの高い塗料を使うと40~50万円の費用が掛かってしまいます。

 

サイディングの補修やメンテナンスのまとめ

サイディングの補修やメンテナンスの費用を紹介していきましたが、ランニングコストに掛ける費用を安くするには、自分でこまめに高圧洗浄をしたりひび割れしていないかこまめにチェックして補修していくことがポイントです。

また、高圧洗浄、コーキング、外壁塗装のすべての作業をまとめて業者に依頼して行うことで、それぞれの単価をやや安くすることもできます。

 

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